山梨県南アルプス市にて、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています!

どうすれば不登校を解決できるのか?

こんにちは!

中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな私の実体験からくる想いを綴っています。

どうすれば不登校を解決できるのか?

今日は不登校の解決法について考えてみたいと思います。

不登校児の学校復帰率はどのくらい?

学校復帰が不登校の解決と言えるか否かの議論は後に譲るとして、まずは不登校児の学校復帰率について見てみましょう。不登校児が同年度中に教室復帰できる確率について、文部科学省が2020年から2022年までに行った調査があります。

【不登校児の学校復帰率】

小学校中学校
令和元年度22.8%22.8%
令和2年度27.8%28.1%
令和3年度27.1%28.1%

文部科学省 令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査より

この調査を見ると、学校復帰率は必ずしも高くないことが分かります。それでは、そもそも学校に復帰することが不登校の解決と言えるのでしょうか?次はこのことについて考えてみたいと思います。

学校に復帰することが不登校の解決なのか?

不登校の解決とは学校に復帰すること。そのように捉えられがちですが、本当にそうなのでしょうか?これについては断言します。不登校のゴール(解決)は学校に復帰することではありません!学校に復帰すれば全て解決というものではないのです。

これは私自身が経験しました。中学3年生の時に不登校となり、受験間近の頃になって学校に復帰しましたが、不登校期間中に心深く刻まれた劣等感や無能感、自己否定感といったトラウマは全く何も解消されていなかったのです。結局、私はそのトラウマを40歳まで引きずることとなり、その間ずっと苦しみ続けました。おかげで随分と人生を遠回りさせられたものです。学校に復帰したものの、不登校によって刻まれた心の傷は全く癒えていませんでした。むしろ心の傷が癒えないまま学校復帰したことで更に傷が悪化してしまったのです。

保護者としては子どもが学校に復帰すると、全て解決したような気がして、ほっと一安心した気持ちになるでしょうが、学校復帰と不登校の解決は別問題であることを忘れないで下さい。

文部科学省も不登校支援の在り方について、学校復帰を目的とするのではなく、社会的自立を目指すことを正式に発表しています

不登校児童生徒への支援は、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に考えて、社会的に自立することを目指す必要があること。また、児童生徒によっては、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある一方で、学業の遅れや進路選択上の不利益や社会的自立のリスクが存在することに留意すること。

不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)

そもそも不登校は解決すべき問題なのか?

不登校関連のネット記事や書籍を見てみると、「不登校の解決法」「不登校の治し方」「不登校を根本から解決」「子どもを学校に行かせる方法」といった文言を目にしますが、正直言って何か違和感を感じます。不登校って解決すべき問題行動なのでしょうか?私はそうじゃないと思います。どんな子にも通用する処方箋のような解決法などありませんし、そもそも不登校自体は問題でないと思っています問題なのは、不登校となることで劣等感や無能感、自己否定感などのトラウマを抱えてしまうこと。その意味でも、不登校とは解決すべき問題行動ではなく、子どもがトラウマを抱えてしまわないよう親子で力を合わせて乗り越えるべきものと言えるのではないでしょうか。

まとめ

今日は不登校の解決法について考えてみました。上述の通り、学校に復帰することが不登校の解決ではありませんし、そもそも不登校は解決すべき問題行動でもありません。不登校となってすぐの頃は、自宅に引きこもりがちでろくに話もせず、ゲームばかりやって昼夜逆転の生活に心配も絶えないことでしょう。そんなお子さんにとって大事なことは学校に復帰させることではなく、社会的自立に向けて自らの意思で立ち上がれるよう支援すること。そのために、どこでもいいので心から安心して過ごせる居場所が見つかるといいですね。あるがままの自分を出せる場所。そんな自分を受け止めてくれる友達と大人がいる場所。そんな居場所で過ごすうちに本来の笑顔が戻って、少しずつ心身ともに元気になり、心に負ったトラウマが癒えていくこと。親子で力を合わせて不登校を乗り越えるとは、そういうことではないかと想います。

本日も最後までお読み頂き有難うございました。

もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたら「お問い合わせ」の欄からご連絡下さい。

私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

体験型フリースクールみんなのおうち

代表 中西紀説

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