山梨県南アルプス市にて、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています!

フリースクール代表が語る!真の不登校対策とは?

こんにちは!

中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな私の実体験からくる想いを綴っています。

私は日本から不登校を無くしたいと想っています。

不登校という概念すらない社会にしたい。

そして、子ども達には各々の個性を存分に発揮しながら、幸せな人生を生きてほしい。

そのためにはどうしたいいのか?

今日は真の不登校対策について考えてみます。

フリースクールを始めて気付いたこと

早いもので「みんなのおうち」を開校してから2年4ケ月が過ぎました。現在では小学2年生から中学3年生までの17名の子ども達が在籍しており、みんな元気に日々活動をしています。

通い始めた当初は、攻撃的だったり、言葉が荒かったり、大人への不信感をあらわにしていたり、母親から離れることが出来なかったりしていた子も、年月を経る中で、みんな落ち着いてきて驚くほど変わりました。

ピュアで、優しくて、個性的な子ばかり。

その純粋さゆえに、学校という管理された枠組みの中では窮屈で生きづらかったのかもしれません。

これまでの経験から気付いたことがあります。それは、本当に安心して過ごせる居場所があると、子どもは自ら学び始めるということ。大人が教えるまでもなければ、導くまでもない。子どもは勝手に学び始めるのです。これは大きな発見でした。本当に安心して過ごせるとは、言い換えればありのままの自分を出せる環境であるということ。自分の喜怒哀楽を思いっきり出していい。そんな自分を受け入れてくれる大人と友達がいてくれる。そのような環境の中で過ごすうちに少しずつ自己肯定感が育まれ、ネガティブな感情が癒えていき、その子が本来持っていた良い部分が表出してくるのでしょう。

もう一つ気付いたことは、自分を出せていると他者を受け入れることが出来るということ。自分を押さえ込んだり、自分の中に感情を溜め込んだりすることなく、思いっきり自分を出せているからこそ他者にも寛容でいられるし、他者との違いを受け入れることが出来る。何かいじめの根元となる要素が分かった気がします。大人に従順な良い子でいようとするから、他の子が許せなくなる。自分の中に色々な感情を溜め込んでいるから、それを発散するはけ口が他者に向いてしまうのでしょう。みんなのおうちの子ども達は、一切忖度することなく自分を出し切っていますから、小さなケンカや揉めごとは日常茶飯事。でもそれがいじめに発展するようなことは皆無です。お互いに言いたいことを言い合ったら、すぐに仲良く遊び始めます。この子ども同士の関係性は「みんなのおうち」の大きな特徴であると自負しています。

フリースクールを始めて気付いたこと

  • 安心して過ごせる居場所があると、子どもは自ら学び始める
  • 自分を出せていると、他者に寛容になれる

欧米には不登校がない!?

こうして日々、子ども達の成長を感じながら楽しく過ごしているのですが、山梨県内の小中学校には1,617名の不登校児がいて、南アルプス市にも約120名の不登校児がいると言われています(南アルプス市は実数を非公表)。私達がまだ手の届いていない子ども達がこんなにいるのです。こうしてブログを書いている今も、一人部屋にこもって自分を責めたり、自己否定感に苦しんでいる子がいると思うと、居ても立ってもいられない気持ちになってきます。「みんなのおうち」の存在を知らない子、存在は知ってはいても経済的な理由で通うことが出来ない子。このような子達にも何とかして手を差し伸べたい。

そのために学校以外にも学びの場があることをもっと知って欲しい。そして、費用面では公教育とほぼ同条件で通えるようにしていきたい。そうすれば子ども達は学校と学校以外の居場所を選ぶことが出来る。たとえ学校に行けなくても自宅に引きこもらなくていいし、自分を責める必要もない。いつも言ってることですが、不登校が問題なのではありません。不登校になるとどこにも居場所がなく、閉塞的な環境の中で劣等感や無能感、自己否定感といったトラウマを抱えてしまうことが問題なのです

欧米には不登校という概念すらないそうです。それは、学校・フリースクール・オルタナティブスクール・ホームスクーリングなど、学校以外の学びの場が広く周知され、子ども達が自分に合った場所を選べるから。

日本もそうなってほしいものです。

真の不登校対策とは?

不登校対策として、これまでは「どうすれば学校に戻れるか?」ということばかりが議論されてきましたが、これには限界があると思います。全国的に不登校児が増え続け社会問題となっている今、本当に必要な対策は学校に戻すことではなく、学びの場の選択肢を増やすことではないでしょうか。学校以外の選択肢がないことが問題なのです。必ずしも学校でなくていい。子どもが自分に合った学びの場を選べるようになれば、自ずと不登校という言葉も無くなっていくでしょう。真の不登校対策とは、学びの場を選べる環境を整えることだと想います。

子ども達が学びの場を選ぶことが出来る社会。「不登校」という概念すらない社会。子ども達が生き生きとその個性を発揮しながら、幸せに生きられる社会。それこそが私が理想とする社会です。その実現に向けて真の不登校対策に取り組み続けます。

本日も最後までお読み頂き有難うございました。

もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたら「お問い合わせ」の欄からご連絡下さい。

私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

体験型フリースクール「みんなのおうち」

代表 中西紀説

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です