こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。
昨夜は、ニュースクールネットワークが主催する『信州型フリースクール認証制度について学ぼう』というzoomセミナーに参加しました。本制度は全国的に見ても先進事例と言えるため、25都道府県から83名が参加するという盛況ぶりでした。私もこの制度については以前から関心を寄せており、告知を見るや即申込みました。
信州型フリースクール認証制度とは?
一定の基準を満たすフリースクール等民間施設を県が認証し、必要な支援等を行う制度で令和6年4月に創設されました。主な認証基準は2つの類型によって異なります。
・居場所支援型
週1日以上、平日の日中時間帯に開所していること。1年以上の活動実績があること。在籍校での出席扱いは問わない。
・学び支援型
スタッフの1人以上が教員免許を取得していること。週3日以上、平日の日中時間帯に開所していること。1年以上の活動実績があること。在籍校での出席扱いは問わないが、希望がある場合、そのうちの1人以上は出席扱いを受けていること。
認証を受けた施設は、職員の人件費や必要経費の補助を受けることができます。補助率は費用の2分の1以内で、補助限度額は、居場所支援型が開所日数や実利用人数により年間48〜60万円で、学び支援型が開所日数や実利用人数により年間140〜200万円となっています。ちなみに、認証は3年間有効です。
特徴的なのは、認証施設は運営経費の補助のほか、研修・情報発信・連携促進等のトータルな支援が受けられることです。まさに不登校児童生徒に対して多様な学びの場を確保する施策として画期的であると言えるでしょう。この制度の概要は以下をご覧下さい。
今回のセミナーを担当して頂いたのは、信州フリースクール居場所等運営者連絡協議会代表の村上陽一さんと信州型フリースクール認証制度検討会議委員の市川寛さんのお二人。この制度ができるまでの経緯についてお話して頂きました。以下に要点をまとめます。
・大前提として当事者(民間)と行政が共に進める官民共同体制であること。お互いが忖度しているうちは何も進まない。協議を重ねる中で、本音を言い合いながら根っこのところでの理解を深め、信頼関係を構築することが大事。
・地域ネットワークを構築しておくこと。フリースクール・親の会・学校の先生・行政・専門家など横の繋がりを深め、必要な時に地域の情報提供が出来るよう備えておく。
・新たに活動を始めたり、大きく活動の幅を広げる際には、非当事者へ丁寧な説明を心掛けること。さもなくば、当事者と非当事者間で分断が生じかねない。
・上述の通り、本制度は金銭的補助のみでなく、研修や情報発信などフリースクールの運営面についても県が手助けしてくれる。その意味でも、フリースクール等の民間施設が学びの選択肢となり得る。これによって、どこにも繋がれずに学びの場から取り残されている子達に手が届く可能性が生ずるのではないか。
・認証基準については、出来るだけ多くのフリースクールが認証を受けられるよう取り組んだ。認証基準に教科学習が条件づけられていない点は特筆すべきである。
今回のセミナーを受講し、フリースクール認証制度による新たな可能性を強く感じました。私が理想とするのは、学校以外の学びの場が周知され、子ども達が学びの場を選べる社会が実現すること。山梨県には県内のフリースクール代表者で構成される「山梨県フリースクール連絡会」が発足し、活動を続けています。今後はフリースクールのみならず、親の会や学校の先生・行政・専門家の方なども交えた連携体制を深め、山梨も長野に続きたいと思います!今後に向けて大きなヒントを得たセミナーとなりました。主催されたニュースクールネットワークの加藤さん及び登壇された村上さん・市川さんに心からお礼申し上げます。
本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたら「お問い合わせ」の欄からご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。
体験型フリースクール「みんなのおうち」
代表 中西紀説