こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな私の実体験からくる想いを綴っています。
今日は不登校と発達障がいの関係性について考えてみたいと思います。
発達障がいとは?
2006年の時点では発達障がいの児童数は約7,000人でしたが、2020年には90,000人を超えています。これは13年間で約10倍も増加していることになり、2022年に小中学校で行われた調査では、発達障がいを疑われる児童が8.8%もいるということが明らかになっています。
発達障がいの種類
発達障がいはその特性や表れる困りごとによって、大きく以下の4つのタイプに分けられています。
自閉症スペクトラム(ASD)
自閉症スペクトラム障がいは、自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障がいなどが統合されて出来た診断名です。主な特徴としては、社会的コミュニケーションや対人関係(対人的相互反応)の困難さ、行動・興味・活動が限定的かつ反復的、感覚過敏などがあります。
注意欠如・多動症(ADHD)
ADHDは、注意欠如・多動性障がいとも呼ばれ、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくとすぐ行動してしまう)といった症状が見られる障がいです。
学習障がい(LD)
学習障がいとは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じる障がいです。その特徴によってディスレクシア(読字障がい)、ディスグラフィア(書字障がい)、ディスカリキュリア(算数障がい)と呼ばれることもあります。
グレーゾーン
グレーゾーンとは、発達障がいの特性があるものの、診断基準は満たさない状態のことを指す通称です。発達障がいであるか否か明確に見極めづらい状態であると言えるでしょう。
発達障がいと不登校との関係性
発達障がい児は不登校になりやすいと言われています。それは上記の特性ゆえに色々な意味で目立ってしまい、本人にとって学校が辛く苦しい場になることが少なくないからでしょう。
例えば、ASDの子は同一性への固執や習慣への頑ななこだわりがあるため、変化を嫌います。聴覚過敏や嗅覚過敏もある場合には、運動会や合唱コンクールなどいつもと違う環境がかなりのストレスになるでしょうし、ADHDの子はじっと席に座っていることが難しかったり、不適切な状況で走り回ったり、自分の順番を待つことが困難だったり、忘れ物が多かったりします。それ故に、先生から叱れたり、友達からいじめの対象となってしまいやすいのです。
とは言え、発達障がい児が必ずしも不登校となるわけではありません。不登校児童の中で発達障がいの傾向が見られる子の割合は、小学生で4.0〜16.1%、中学生で2.1〜24.8%となっています。
まとめ
今日は不登校と発達障がいの関係性について考えてみました。私は、発達障がいは障がいと言うより特性(個性)だと思っています。彼らは、じっとしないのではなく出来ないのです。静かにしないのではなく出来ないのです。忘れ物だって気を付けていてもしてしまうのです。一斉に同じことをするように求められる現在の学校教育の枠の中に納まりきれない特性を持つ彼らが、不登校となり、自宅に引きこもって劣等感や無能感に苛まれながら自分を責めるしかないとしたら、こんなに悲しいことはありません。
私の長男と次男もASDの診断を受けています。小学生の時には2人とも不登校となり、大変な時期もありましたが、今となっては社会人と高校生になって毎日活き活きと過ごすことが出来ています。発達障がいは病気ではありませんから「完治」という表現は相応しくないのかもしれません。
しかし、我が子を見てきたからこそ断言出来ます。
発達障がいは周囲の関わり方次第で如何様にも改善します!
そのためにもまずは周囲にいる人達が本人の特性を理解し、彼らがその特性を個性として発揮出来るような環境に身を置くことが大事になります。学校では生きづらかった我が子も、自らの特性に対して理解のある場に身を置くことで心身共に見違えるほど成長することが出来ました。発達障がいが「障がい」となるか「個性」となるかは、周囲の関わり方で決まるのです。
本日も最後までお読み頂き有難うございました。
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私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。
体験型フリースクール「みんなのおうち」
代表 中西紀説