こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。
今日は毎月恒例の「魂の授業」を開催しました!
この授業は、子ども達に生きていく上で本当に大切なことを伝えたい。そして『生きる力』を身につけてほしい。そんな想いで始めました。学校では決して学ぶことの出来ない、心豊かに生きるために必要な智慧。それは私がこれまでの人生を通して実感したことがベースとなっています。「授業」と謳っていますが、先生と生徒という主従関係もなければ、大人と子どもという上下関係もありません。あるのは、人間対人間という対等な関係のみ。一人の人間が本気で伝えたいことを語り、一人の人間として本気でそれを聴く。考えなくていい。理解しようとしなくていい。感じてほしい。お互いの心と心が共鳴し合い、魂が震えるような時間にしたいとの想いから「魂の授業」と名付けたのです。
29回目となる今回のテーマは「みんなで社会を変えていこう!」
2025年4月、みんなのおうちは日本全国を見渡しても過去に前例のないような大きなチャレンジを始めます。
それは、完全無償化すること。
それでは何故、無償化するのか?
私はフリースクールをやるために山梨に来たのではありません。フリースクールはあくまでも手段であり、真の目的は道を創ることです。不登校の子ども達と未来を繋げる道を。現状、子ども達の未来に通ずる道は公教育一本しかありません。この道を通れない49万人もの子ども達は未来に通じる道が閉ざされてしまっています。このことが疑問でなりません。「何故、もう一本の道がないのだろう?」「二つの道があり、子ども達が自分にあった道を選べるようになればもっと豊かな社会になるのではないか?」だから私は、もう一本の道を創るため山梨に来たのです。子ども達が学びの場を選べる環境となり、すべての子ども達に学びの機会が確保される社会を実現すべく道創りをしています。
こうして道創りを始めて約4年が経ち、気付いたことが2つあります。
ひとつは、もう一本の道でも子ども達は充分成長出来るということ。これは子ども達が教えてくれました。素晴らしい変化と成長を私に示してくれたのです。みんなのおうちの子ども達は、みんな本当に優しく、温かく、賢い子ばかり。もう一本の道ではこんなに心が育つのだと教えてもらいました。彼らは地域の課題ではなく、地域の希望であると確信しています。
ところが、それと同時にもう1つ気付いたのは、このままでは社会は変わらない。道は完成しないということ。何故なら対象者が限定されてしまうからです。高額な利用料を支払えるご家庭しか対象とならないのです。フリースクールはあくまでも民間施設であって、公的な補助を受けているわけではありません。よって、ある程度の利用料を頂かなければ運営が出来ません。ところが、その費用がネックとなって通えないご家庭がある。みんなのおうちに通いたくても通えない子がいる。みんなのおうちを必要としている子に手を差し伸べることが出来ない。このまま何年やっていても社会は変わらないと痛感しました。
このような経緯で無償化の決断に至ったのです。と言っても、金銭的な保証は全くありません。何の裏付けもありません。ある意味、無謀とも言える決断であることは百も承知しています。それなのに何故やるのか?
それは翔べるようになりたいからです。
バンジージャンプやスカイダイビングを経験すると人生観が変わると聞きます。ところが、実際に飛んだ人は殆どいません。だから私は飛んでみたい。知識として知っているだけではなく、経験してみたいのです。人生は覚悟次第。覚悟を決めて飛んだ人だけ、翼が生えて翔べるようになる。私はそう信じています。だからこそ紐を切ったバンジーに挑戦することにしたのです。

無償化すると覚悟を決めてから、私自身変化がありました。恐怖心が無くなったのです。以前は常に恐怖心があってみんなのおうちの活動を純粋に楽しめませんでした。常に頭のどこかでお金の計算をしている自分がいたのです。「うまくいきたい」「早く黒字化したい」「生徒を増やさなければ」という欲が恐怖の要因だったのです。「成功したい」「金持ちになりたい」「人に認められたい」といった現世的欲望が恐怖を生むのですね。極端な例えをするならば、私は死んでもいいと思っています。全てを失っても構いません。人生の価値は、何を成したかという結果ではなく、いかに魂(命)を燃やしたかという過程にあるのでしょう。出来るかどうかはどうでもいい。失敗したって構わない。心の奥底から込み上げてくる想いに突き動かされるまま、魂を燃やして生きることにこそ価値があるのです。そして、魂を燃やす燃料となるのがリスクです。安全圏にいる限り魂は燃えてこない。心底から込み上げてくる想いがあるならば、リスクを覚悟の上で安全圏を飛び出さなければならない。その時、私達の魂は燃え始めるのです。
今回の授業で最も伝えたかったこと。それは、「これからみんなで社会を変えていこう!」ということ。私が変えるのではない。みんなで変えていくんだ。世の中の95%の大人は「学校でしか学べない」「道は一つしかない」「学校に行かなければならない」と思っている。そんな方々にいつか君達が示してほしい。「学校に行かなくてもこんな大人になれるんだよ、と。」それはいつの日になるのだろうか。10年後・20年後・30年後かもしれない。その時、私はもうこの世にいないかもしれない。君達の立派な姿を見れないかもしれないけど、それでも構わない。思いに突き動かされるまま魂を燃やすべく覚悟を決めて飛んだ人がどうなるか、しっかり見ていてほしい。

この授業が、子ども達の幸せな人生の一助となれば幸いです。
本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたら「お問い合わせ」の欄からご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。
体験型フリースクールみんなのおうち
代表 中西紀説