こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって42歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。
今日は毎月恒例の「魂の授業」を開催しました!
この授業は、子ども達に生きていく上で本当に大切なことを伝えたい。そして『生きる力』を身につけてほしい。そんな想いで始めました。学校では決して学ぶことの出来ない、心豊かに生きるために必要な智慧。それは私がこれまでの人生を通して実感したことがベースとなっています。「授業」と謳っていますが、先生と生徒という主従関係もなければ、大人と子どもという上下関係もありません。あるのは、人間対人間という対等な関係のみ。一人の人間が本気で伝えたいことを語り、一人の人間として本気でそれを聴く。考えなくていい。理解しようとしなくていい。感じてほしい。お互いの心と心が共鳴し合い、魂が震えるような時間にしたいとの想いから「魂の授業」と名付けたのです。
35回目となる今回のテーマは「愛とは何か?幸せとは何か?」
私は苦悩することが好きで、もはやそれはライフワークとも言える域に達しているのですが、ここで言う苦悩とはウジウジ悩み続けることではありません。問い続けることを意味しています。決して答えが出ないことに対する問いを立て、その答えを求め続ける。そうして苦悩し続ける限り、人は無限に成長出来るのです。だから私は日々苦悩し、いつまでも成長を続ける人生でありたいと思っています。そこで今日は、子ども達にも少し苦悩してほしいと思い、ある本を読むことにしました。そのタイトルは「イノックアーデン」です。1864年にイギリスで発表された物語でかつては教科書にも載っていたとのこと。この物語を読むと「愛とは何か?」「幸せとは何か?」という問いが立ってきます。そこで今日は子ども達にその体験をしてほしいのです。
「イノックアーデン」のあらすじは以下の通り。
昔むかし、幼なじみで遊び仲間の3人の子どもがいました。船頭の息子で親を亡くしたイノック、美少女ア二ー、粉屋の一人息子フィリップ。イノックもフィリップもアニーに恋こがれていましたが、やがてたくましい漁師に成長したイノックが、アニーに求婚。2人は結婚して3人の子どもにめぐまれ、幸せな家庭を築きました。しかし、イノックがケガをしたことで家計が苦しくなり、イノックは妻子に楽をさせたいと、アニーが引き止めるのも聞かず、東洋貿易の船に乗りこむことを決意しました。
つつがなく船旅を続けましたが、帰る途中暴風雨にあって船は沈没、イノックは常夏の無人島に取り残されてしまいます。故郷の妻子を夢見ながら、たった一人で暮らすこと10年あまり。ある日、運よく通りかかった船に助けられ、港についたイノックは、ひたすら我が家へ急ぎました。ところが、住み慣れた家は、売家の札がかかっているのです。居酒屋のおばあさんは、イノックとは気づかず、アニーの話をするのでした。
イノックがいなくなってから、生まれたばかりの赤ちゃんが死んだこと、悲しむアニーをフィリップがなぐさめ、さらにアニーの苦しい暮らしも支えてあげた上、子どもたちを学校にかよわせたこと。10年経ってもイノックからの音信がとだえたためアニーは、イノックは死んだものとあきらめて、フィリップの求婚を受け入れたこと。そして子どもも生まれたことなどを。
ある日の夕暮れ、イノックはこっそりフィリップの家を訪ねました。赤々と燃える暖炉のまわりで、楽しげにくつろぐアニーや子どもたちの姿をぬすみ見したイノックは、苦しみに荒野にのがれ「妻子に帰国したことを知らせずに生きていける強い心を授けて下さい!」と、神に祈るのでした。。。。
自分がイノックの立場だったらどうするか?
愛とは一体何なのか?
幸せとは何なのか?
答えはありません。その答えを求めて苦悩することに意味があるのです。この授業が、子ども達の幸せな人生の一助となれば幸いです。

本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。
4月からの無償化に伴い、皆様からの寄付を募っています。寄付で不登校支援活動に参加しませんか?詳細は以下からご確認下さい。
体験型フリースクールみんなのおうち
代表 中西紀説