山梨県南アルプス市にて、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています!

第9回『教育ごちゃまぜ座談会』を開催しました!

こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって42歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。

先月の23日(日)に、第9回目となる「教育ごちゃまぜ座談会」を開催しました!
この会は、保護者の方や学校の先生、行政の関係者、フリースクール関係者、一般の方々などが各々の立場の垣根を越えてごちゃまぜになって議論する場です。これまでは教育や子ども達のことについてみんな真剣に考えていながらも一堂に会する機会がありませんでした。それぞれの立場から問題意識を持って子ども達の未来のためにどうすればいいかを熱心に考えている同志でありながら、この同志の間は交流があるどころか分断されており、敵対関係にすらあったのです。私はここが最大の問題だと思いました。本来であれば互いに協働関係にあるべき関係者間が敵対してしまっている。故に教育に関する問題は遅々として進まないのです。今こそ教育や子ども達のことについて本気で考えている方々が連携を取るべきではないでしょうか。そのような主旨で本会を始めることにしました。教育や子ども達のことについて関心のある様々な方が集まって話をする機会を設けたかったのです!せっかくならば日本全国の同志と繋がりたいという想いからオンライン開催としました。

今回のテーマは「お母さんの安心が子どもの心を支える」です。つなぐ〜学校に行っていない子の親の集い@南アルプス〜の代表であり、放課後等デイサービスいまはぴの管理者、保育士でもある秋山浩子さんをゲストにお迎えして、親の安心感がいかに子どもの安心感に繋がるのかという点を実体験を踏まえてお話し頂きました。秋山さんは2012年にお子さんが不登校となったのですが、当時は今のように情報もなく、相談相手もいない中、一人で全てを抱えこんでいたそうです。子ども達のために良かれと思って尽力しながらも、事態は改善されることなく4〜5年は修羅場が続いたとのこと。その後、自分が味わった辛さを他のお母さん方には味わってほしくないとの想いで2017年に「つなぐ」を立ち上げられました。渦中にいた頃、秋山さんは「学校に行かせなければ」「勉強をさせなければ」とお子さんを思うばかりに躍起になっていたそうです。ところが、ある時大きな気付きがありました。それは、未来の不安ばかりを考えて、今の幸せや安心を見落としていたことです。そこから考え方が変わり「子どもが幸せに生きていくために必要なことは何か?」と幸せの本質について考えるようになったとのことでした。
時代の変化と共に価値観も大きく変わってきています。かつては終身雇用制と年功序列制をベースに、大企業に就職すれば安定が保証される社会でした。ところが、バブル崩壊と共に終身雇用制も崩壊。IT革命やリモートワークの普及などにより働き方も変わりました。AIの導入によって、10〜20年後には今ある仕事の49%が無くなってしまうとも言われています。大企業に就職するだけで安定が保証されるという社会ではなくなったのです。これから必要なのは自分で考えるということ。そして、個人の幸せや自由な働き方が重視されるようになっていくでしょう。

そんな今、秋山さんが子どもに育んでほしいのは以下の3つだそうです。
①自己決定(自分で決めること)
②主体性(自ら問いを立て、考え、行動すること)
③自己信頼(自分で決めたことに責任を持つこと)

秋山さんのお話を聴いて感じたのは、不登校を経たからこそ辿り着ける境地があるということ。子どもの不登校は一見、不幸な出来事のように思えますが、長い期間の葛藤を経た後に辿り着いたのは幸せの本質。その時、それは不幸な出来事ではなく大切な気付きを得られた機会へと変わるのですね。子どもの不登校がなければ、このような考えには至れなかったかもしれないという秋山さんの実体験を通した気付きに参加者一同感銘を受けました。

秋山さんのお話の後は、ブレイクアウトルームに分かれてのグループディスカッション。今回の参加者は不登校児童のお母さん方がメインでしたが、秋山さんが自己開示してくれたおかげで各グループとも闊達な議論がなされました。この会は講演会や勉強会ではなく、座談会です。ある意味、このグループディスカッションこそが醍醐味と言えます。各々の立場の垣根を越えて議論することが相互理解に繋がり、ひいては他職種連携へと繋がっていくことでしょう。こうして大盛況のうちに閉会の時間となりました。

本会は、月に一度のペースで開催します。参加条件は特にありません。教育や子ども達のことについて関心がある方であれば、どなたでもご参加頂けます。子ども達が輝ける未来のために、垣根を越えてみんなで繋がりましょう!

本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

4月からの無償化に伴い、皆様からの寄付を募っています。寄付で不登校支援活動に参加しませんか?詳細は以下からご確認下さい。

無償化に伴うご支援のお願い

体験型フリースクールみんなのおうち

代表 中西紀説

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