こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。
先週末の23日(日)に、第8回目となる「教育ごちゃまぜ座談会」を開催しました!
この会は、保護者の方や学校の先生、行政の関係者、フリースクール関係者、一般の方々などが各々の立場の垣根を越えてごちゃまぜになって議論する場です。これまでは教育や子ども達のことについてみんな真剣に考えていながらも一堂に会する機会がありませんでした。それぞれの立場から問題意識を持って子ども達の未来のためにどうすればいいかを熱心に考えている同志でありながら、この同志の間は交流があるどころか分断されており、敵対関係にすらあったのです。私はここが最大の問題だと思いました。本来であれば互いに協働関係にあるべき関係者間が敵対してしまっている。故に教育に関する問題は遅々として進まないのです。今こそ教育や子ども達のことについて本気で考えている方々が連携を取るべきではないでしょうか。そのような主旨で本会を始めることにしました。教育や子ども達のことについて関心のある様々な方が集まって話をする機会を設けたかったのです!せっかくならば日本全国の同志と繋がりたいという想いからオンライン開催としました。
今回のテーマは「医療現場から見た子どもの生きづらさ」について。子どもの心のクリニック・テラの小児科医師である反頭智子先生をゲストにお迎えして、通院しているお子さんの特徴や対処法、どのような相談が寄せられているかなど生きづらさを抱えている子ども達の現状や課題について専門的立場からお話し頂きました。数多くの子ども達を診療してきた反頭先生のお話は目から鱗が落ちるものばかり。私もメモを取る手が止まらないほどでした。先生のお話の中で特に印象的だったのは、問題行動は問題提起行動であるというお言葉です。不登校などの問題行動は例えるなら氷山の一角に過ぎす、目に見えない深いところには、過去の傷つき・経済的な要因・先生との関係・学校や家庭の環境・子ども自身の発達特性・友達などの人間関係・地域社会の環境など沢山の困りごとが潜んでいるもの。ここをケアすることなく、ただ再登校を促すだけでは無理があると言えるでしょう。その意味で、「何が原因か?」という原因追求に解決策を求めるのは得策ではないと痛感しました。また、「診療の目的は心と体の健康であり、再登校ではない」というお言葉も、みんなのおうちの目的と合致していて、まるで答え合わせをしているかのようでした。私は、学校復帰は目的ではなく結果だと思っています。不登校の子ども達にとって、まず大切なのは心と体が元気になること。多少時間はかかるかもしれませんが、ここをしっかりケアしてあげることが次のステップに進むための要件となるからです。心と体の健康という点では、生活リズムを整えること・楽しいことを純粋に楽しめるようになること・安心して関われる人との交流があること、この3つが大事になるということでした。
先生のお話の後は、ブレイクアウトルームに分かれてグループディスカッションを行いました。今回も、保護者の方・学校の先生・行政関係者・フリースクールや居場所の運営者など多種多様な方がごちゃまぜになって闊達な議論がなされました。この会は講演会や勉強会ではなく、座談会です。ある意味、このグループディスカッションこそが醍醐味と言えます。各々の立場の垣根を越えて議論することが相互理解に繋がり、ひいては他職種連携へと繋がっていくことでしょう。今回も沢山の方にご参加頂き、先生への質問も多かったことから大幅に時間をオーバーしてしまうほどの盛会となりました。
本会は、月に一度のペースで開催します。参加条件は特にありません。教育や子ども達のことについて関心がある方であれば、どなたでもご参加頂けます。次回は3月23日(日)に開催予定。詳細は追ってお知らせしますね。子ども達が輝ける未来のために、垣根を越えてみんなで繋がりましょう!
本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。
4月からの無償化に伴い、皆様からの寄付を募っています。寄付で不登校支援活動に参加しませんか?詳細は以下からご確認下さい。
無償化に伴うご支援のお願い
体験型フリースクールみんなのおうち
代表 中西紀説