山梨県南アルプス市にて、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています!

子どもの主体性を育むにはどうすればいいのか?

こんにちは!

中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その頃に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴るブログです。

私は、子ども達の主体性を育み、彼らには能動的に生きてほしいと思っています。皆んながそうしてるから自分もそれに従うのではなく、自分で考え、他者と比較することなく自分の人生は自分で決められるようになってほしい。幸せな人生とは自己決定出来る人生であり、自己決定出来るためには主体性が必要となるからです。

主体性とは何でしょうか?それは、自分の意志や判断により自ら責任を持って行動する態度や性質のことです。周囲から影響されて行動するのではなく、自ら目的を設定し、それを実行する力であると言えるでしょう。

主体性と似た言葉に自主性があります。自主性とは、あらかじめ決められたことを自ら率先して行う態度や性質のことを言います。定められた一定のルールや規範を誰に言われずとも率先して行う力であると言えるでしょう。

能動的という意味ではよく似た両者ですが、決定的な違いがあります。それは「何をすべきかが決められているのか否か」ということ。つまり、主体性とは何をすべきかが決められていないのに対して、自主性とは何をすべきかが予め決められているのです。そして私は、子ども達の自主性よりも主体性を育みたいのです。人から言われたことや決められたルールに率先して従うよりも、誰から何も言われなくても自ら考え判断し、実行することの方が幸せな人生のために大事だと思うからです。

それでは主体性を育むにはどうしたらいいのでしょうか?それは、管理せず、型にはめることをせず、強制もしない。要するに自由を与えることです。子ども達の「やりたい!」という気持ちと同じくらい「やりたくない」という気持ちも尊重する。大人がやらせたい活動と子どもがやりたい活動には大きなギャップがあるもの。大人はつい、自分目線で意味ある活動をやらせて優越感に浸ろうとしてしまいます。それでは自主性は育めても主体性を育むことはできません。主体性を育むには子どもに主体を返すことが必要なのです。しかし、なかなかこれが難しい。大人には忍耐力が問われます。枠を決めてそれに従わせた方が楽ですし、そうすれば大人の言うことをよく聞く従順な良い子に育つことでしょう。でもそれでは主体性が育めないのです。ですから、私達「みんなのおうち」では、タイムスケジュールや様々なイベントという枠は設けているものの、参加は強制していません。あくまでも主体は子ども達なのです。

ただし、子どもに自由を与える際に大事なことが一つあります。それは、大人との間に信頼関係が構築されていること。信頼関係に基づく自由でなければ、それはただの放置になってしまいます。当然放置からは主体性が育まれることはありません。信頼関係をベースとした自由な環境こそが、子ども達の主体性を育むのです。この信頼関係を構築するために、「みんなのおうち」では対等な関係性を大事にしています。先生と生徒ではなく、大人と子どもでもなく、人間と人間。どちらが偉いとかいう上下関係など一切存在しません。フラットな関係性の中で、お互いに学び合いながら共に成長できる場でありたいと思っています。ここで、子ども達との信頼関係を構築するために私達スタッフが心掛けている十ケ条をご紹介します。

「みんなのおうち」スタッフ心得十ヶ条

  • 一.子どもを無条件に受容する。あなたはあなたのままで良いという姿勢。
  • 二.子どもがやりたいことをやれる環境を整える。
  • 三.子どもの言うことを否定しない。
  • 四.子どもの話を聞く。
  • 五.子どもに共感する。共に楽しむ。
  • 六.行動や参加を強制しない。枠に閉じ込めない。管理しようとしない。
  • 七.子どもを信じて待つ。
  • 八.子どもを子ども扱いしない。人間対人間として対等な立場で接する。
  • 九.子どもから学び、子どもと共に成長する。
  • 十.自由と放置を混同しない。

上記の項目を遵守するのは本当に難しいですが、子ども達の主体性を育むために常に心掛けています。日本の従来の学校教育制度は大人(先生)を主体としており、予め決められたルールや規律に自主的に取り組む子が評価されます。そのような制度に馴染めなかった子ども達の主体性を育み、彼らの幸せな人生に寄与すること。それこそが私達に託された使命なのではないかと思っています。

本日も最後までお読み頂き有難うございました。

もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたら「お問い合わせ」の欄からご連絡下さい。

私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

体験型フリースクール「みんなのおうち」

代表 中西紀説

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